ノイズキャンセリング機能

数年前からワイヤレスイヤホンが増えてきていますが、ノイズキャンセリング機能を備えるようになってきました。頭の大きな自称5歳児が現れるNHKの有名な番組でもノイズキャンセリング機能の仕組みが取り上げられており、多くの方々の手元に届くような状態になってきたのかな、と思っています。

外音の逆位相をぶつけることで、特定の音を聞こえなくしてしまう(音波の振動を消してしまう)機能です。雑多な音から特定の音だけを分離して消してしまうこともできるようです。AIで音源を識別して、フーリエ変換を駆使するのでしょうか。詳しいことは、専門的すぎるので、分かりません。

イヤホンを使い続けていると難聴になってしまう可能性が高まるそうですが、ノイズキャンセリング機能を使うことで難聴の危険性を軽減することができるということで、単純な機能性だけではないようです。

評価ポイント

多くの音響メーカーが様々な製品を出していますが、私はBOSEのEarbudsIIを使っています。

電器量販店の店頭で色々なメーカーの製品を装着して比較してみましたが、装着感はこの製品が一番良かったです。耳の形にフィットするイヤーピースを使っており、いくら頭を振っても落ちる気配は感じられませんでした。頭を真横に倒しても、まったく問題ありません。普通の外出シーンでは、きちんと装着していれば、落としてしまうようなことは無いと思われます。

音質については、高音に難ありという専門家の評価が多くありますが、一般人の耳では全く分かりません。どんな音楽を流しても、とてもクリアに再生されるように感じます。低音は、とにかくよく響きます。イヤホンから鳴っているとは信じられないような、重厚な低音が響きます。ここは素人でもBOSEらしさを感じられるところだと思います。

ノイズキャンセリング機能は驚くほど高性能です。一般的な「騒音」はカットされて、静かな部屋の中で音楽を聴いているかのような感覚になります。ただ、自転車や自動車の走行音など、生活音の中で危険に関わるようなものについては、キャンセリングされないようになっています。また、駅の放送なども通りやすく、電車の中で音楽を聴いていても、ちゃんと次の駅の名前を分かることができます。

ハンズフリー通話もできるようになっており、もちろんノイズキャンセリング機能も有効なので、雑踏の中でもクリアな音声を聞くことができます。マイク性能も良く、ハンズフリー通話で問題を感じたことはありません。自分の声がどのように相手に届いているのか分からないので、ちゃんと聞こえているのか確認のしようがなく、「声が小さくて聞こえないです」と言われて困ってしまうこともありますが、これはイヤホンの問題というより、携帯電話のハンズフリー通話そのものの問題であるように思われます。相手から届く音声の音量は調整できますが、こちらから送る音声の音量がどれくらいの大きさになっているのか、確認する方法が分からないのですよね。

欠点

欠点らしい欠点は見当たりませんが、値段は少し高めです。

また、コーデックはSBCとAACしか対応しておらず、aptXやLDACは利用できません。そのため、持っているスマートフォンの性能を一部分しか発揮できない可能性があります。とはいえ、一般人の耳では、有意な違いを感じることはできないと思いますので、それほど気にする必要はないと思います。また、この影響が生じ得るのはAndroid端末だけで、iPhone端末はそもそもaptXやLDACが利用できないので関係ありません。

イヤホンケースは若干大きめですが、ポケットに十分入る程度の大きさなので、それほど気になりません。ただ、他のワイヤレスイヤホンに比べれば、大きい方だと思います。イヤホンケースにもバッテリーが搭載されていますが、充電残量を知る手段がありません。また、ワイヤレス充電には対応しておらず、USB-Cケーブルを接続しなければなりません。この辺りは、他のワイヤレスイヤホンに比べれば不便なように思います。

総評

個人的には、とても優秀なワイヤレスイヤホンだと感じています。値段相応の性能があるので、特別な何かを期待しているのでもなければ、満足できるものだと思います。