Amazon.co.jp / 綾辻行人「時計館の殺人(上)」

Amazon.co.jp / 綾辻行人「時計館の殺人(下)」

館シリーズ第5作目です。

百個以上の時計が置かれた「時計館」で、連続殺人が繰り広げられます。最後の最後まで気が抜けない展開で、かなり楽しめました。映像化しやすいと思うのですが、難しいのかな。

最後には犯人が明らかになり、いつ、どこで、何をしていたのか分かります。ところで、このような殺人ものの推理小説を読むときにいつも感じることなのですが、明らかになった事実の通りに動こうとすると、犯人の運動量は、ものすごいことになってしまうのではないか、と心配になってしまいます。しっかり体を鍛えていないと、全身筋肉痛で動けなくなるんじゃないだろうか?

時計がたくさん置かれた「時計館」なので、時計を使ったトリックが展開されるのだろうなと思っていたら、予想を超える使い方がされており、しかも話として破綻していないので、実に見事だと思いました。

身の回りで起きるか、というと、起きる可能性など考えられないので、いい塩梅のフィクションになっているとも思います。