とある相談で,内容を知らなかったという方がおり,一般的に誤解を招きかねないことでもあるので,記事にさせていただきます。

 「少年事件の弁護士なら当事務所へ!」「少年事件専門の事務所」などの記載を目にすることはないでしょうか。
 これらの記載から,どのようなイメージを抱くでしょうか。

 いろいろなイメージがあると思いますが,このようなイメージを抱いた方はいないでしょうか。

「未成年者(中高生)がケンカで怪我をしたときなどの賠償請求に強い弁護士」

 少年が被害を受けた事件など,少年が関わっている事件一般の処理に長けている弁護士や法律事務所なのではないか,と考えたことはないでしょうか。
 たしかに,「少年事件」という名前だけ見ると,少年が関わっているあらゆる事件のことを包含するようにも思えます。

 しかし,これは一種の専門用語で,弁護士など法律家にとっての「少年事件」と,世間一般で考えられている「少年事件」は,おそらく異なります。
 その認識の違いを知らないと,お近くの法律事務所でも普通に扱っている事件であるのに,遠くにある専門の法律事務所に行かなければならない事態になりかねません。

 「少年事件」とは,少年が犯罪(非行といいます)を行ったとき,少年を弁護する事件のことをいいます。成人であれば「弁護人」という立場になりますが,少年の場合は「付添人」という名前になります。本質は異なるのですが,表面的には同じようなことをしています。

 そのため,「少年事件に強い弁護士」というのは,「犯罪行為をなした少年の付添人となって,活動をすることが得意な弁護士」ということになります。「少年が関わった事件一般に強い弁護士」という意味ではありませんので,注意してください。

 たとえば学生同士のケンカで怪我を負わされた,といった事件は,一般的な損害賠償事件となりますので,すべての弁護士が取り扱うことのできる事件類型です。まあ,少年事件も弁護士であれば誰でも取り扱うことはできるのですが,やや特殊な分野であり,専門的な部分が含まれるので,得意不得意が大きく出てくる事件類型ではあります。

 弁護士が常識と思っている言葉でも,一般市民から見れば「なんでそんな意味になるの?」「どうしてそういう使い方をしているの?」と思ってしまうことは,数多くあると思います。
 当事務所では,なるべく,そのような疑問が発生しないようにし,分かりやすい説明をしていくことができるよう努力しております。このホームページにも,まだ専門用語的なものが多くありますので,随時書き直しなどを行っていきたいと思っています。