いま,空き家問題が深刻化しています。
 当職が扱った事件の中にも,居住していた方々全員が亡くなってしまい,残された不動産をどうしたらいいのだろうかという大問題が生じたことがありました。
 不動産の管理というものは意外と大変で,隣にあるわけでもない,住まない家屋の面倒をみるというのは,ちょっと引き受けたくないという方がほとんどだと思います。

 そこで思いつくのが,所有権の放棄です。
 バッグやペンなど,動産と呼ばれる物については,簡単に所有権を放棄することができます。家庭ゴミを考えれば,分かりやすいと思います。
 同じように,不動産について所有権を放棄することができても不思議ではありません。

 しかし,現行民法は,不動産についての所有権放棄を認めていません。
 というより,規定を置いていません
 所有権の取得については様々な規定が置かれているのに,実にアンバランスです。

 この問題については,岡本政明先生がブログ(http://www.okamoto-law-office.com/modules/d3blog/index.php?cid=12)で詳細に問題点などを書いておられます。

 恥ずかしい話ではありますが,この問題点について,ほとんど意識したことがありませんでした。
 以前,不動産は所有していればプラスを生み出す資産でした。しかし現在では,マイナスを生み出しかねない危険な資産となっています。そして厄介なことに,不動産は放っておくことができません。放っておくと,劣化などを引き起こして,周辺に被害を及ぼす可能性もあります。

 もし問題を抱えている方がいらっしゃれば,まずはお近くの法律事務所(それが当事務所であれば幸いです!)までご相談することをお勧めします。相談料はかかるかもしれませんが,きっと安心を得ることができると思います。